2026年3月26日に東京都渋谷区NHK放送センターでGirls Meet STEMツアーを開催し、35名の中高生女子が参加しました。SDGsに直結する番組づくりの工夫がみられるバックヤードツアーや、AIを用いた画像解析や音楽可視化を研究する技術者との交流などの特別プログラムで、STEM分野の面白さや未来の番組づくりを体感しました。
プログラム内容📋
1. 大河ドラマ撮影現場を見学
大河ドラマの撮影現場を特別に見学しました。背景を高さ6m、幅25.5mのLEDウォールに投影することで天候や時間帯に左右されず、大きな背景になるセットを作らず撮影することができます。さらに、セットがブロックのように組み換え可能になっているなど、エコな取り組みを実際に見て学びました。また、使用できるセットの廃材を活用(アップサイクル)したワークショップを開催するなど子どもたちにリサイクルの重要性を伝える取り組みにつなげていることを知ることができました。

2. NHKの環境経営の取り組みについて学ぶ
NHKでは環境経営の一環として、番組制作に伴うCO2排出量の算定・削減にも取り組んでいます。実際に用いられている素材を見たり触れたりしながら理解を深めることができました。

衣服を再利用した素材のテーブル、マイクロプラスチックを含まないファンデーション、繰り返し使用可能なラバー製の岩やレンガ、小道具用の軽量ダンボール素材など、環境に配慮したデザインや素材開発も進められていました。

参加者は、NHKが番組等のコンテンツを通して環境問題を伝えるだけでなく、番組制作の現場にも環境配慮の視点を取り入れ、日々の制作プロセスの中で実践していることを学びました。特に、映像制作の技術革新によってCO2削減や廃棄物削減につなげている点が強く印象に残っていたようです。放送局として社会に情報を届けるだけでなく、自らサステナブルな取り組みを実践していることに対して、共感を示していました。
3. NHK放送技術研究所で働く女性研究員のトークセッション
NHK放送技術研究所の女性研究員が登壇し、研究所の役割や現在取り組んでいるAI技術について紹介しました。学生時代の情報工学の学びやNHKを志望した理由、現在の研究内容についてのお話に加え、ニュース映像をAIで自動要約し、短い動画として配信するシステムの開発事例が紹介されました。
ニュース番組の映像をAIが解析し、重要な場面を自動で抽出・編集することで、ショート動画を効率的に制作できる仕組みが印象的でした。また、研究開発を通して放送を技術面から支えている仕事の魅力や、AIがメディアの現場で実際に活用されていることを知る貴重な機会となりました。
放送技術やAI分野の仕事を、テレビ番組制作を支える身近な進路の一つとして考えるきっかけとなる時間でした。
4.座談会
NHKで活躍する女性職員3名を迎え、座談会が行われました。デザイン、総務・イベント運営、放送技術研究といった多様な仕事についてお話しいただきました。中高生時代にどのようなことに興味を持っていたか、進路選択のきっかけ、NHKを志望した理由、現在の仕事のやりがいや難しさについて、対話形式で具体的に語られました。

また、参加者からの質問に対して、留学経験やキャリア形成、学生時代に身につけておくべき力についても丁寧に答えてくださり、「いろいろな経験を積むこと」「興味を持ったことを突き詰めること」「多くの人と関わること」の大切さが強調されていました。

放送業界には番組制作だけでなく、研究開発やデザイン、経営管理など幅広い仕事があることを知り、参加者は、将来の進路や可能性を具体的に考えるきっかけとなる貴重な時間でした。
参加者の声📣
- NHKに研究職があるとは知らなかったのでとても興味深かったです。
- 進路で悩んでいたが多様な考え方を知ることができた。
- 実際の撮影セットをみることができてとても面白かったです。時代に合わせてエコなセットづくりをされていることもわかり、わくわくしました。
- 環境に配慮した取り組みといっても実際にどのようなことを行なっているのか全く想像がつかなかったのですが、たくさんのことを行なっていてすごいなと思いました。撮影に実際使われている机やファンデーションを作っていると聞いてとても驚きました。買って使えばいいものを少しでも環境に良いものにしたいという思いからイチから作ってしまう熱意に感動しました。
Girls Meet STEMでは、今後も企業や大学等と連携し、中高生女子の将来の選択肢を広げるための活動を続けてまいります。次回の開催もお楽しみに!