2026年3月23日に東京都千代田区の科学技術館にてGirls Meet STEMツアーを開催し、29名の中高生女子の皆さんが参加しました。
「製薬業界のことをもっと知ってほしい!」という想いから、日本製薬工業協会が特別にプログラムをご用意。ワークショップや社員との交流を通じて、STEM分野の仕事の面白さや無限の可能性を体感しました。
プログラム内容📋
1. 製薬業界に関するレクチャー
日本製薬工業協会に所属する中外製薬の先輩社員から、製薬業界の仕組みについてお話を伺いました。まず、ドラッグストアで購入できる身近なくすりは「一般用医薬品」と呼ばれますが、協会に加盟する企業の多くは病院で処方される「医療用医薬品」の研究開発をメインとしているそうです。世界には7,000以上の希少疾患、国内では340以上の治療法が確立されていない難病があると言われています。そうした厳しい医療ニーズが存在する中で、日本の創薬力は世界第4位という高い水準にあり、患者さんのために新薬を生み出そうと尽力しています。一つの薬を作るには平均14年という歳月と膨大なコストがかかるため、現在は化学に加えてAIなどの最新科学の力も積極的に取り入れられているとのこと。製薬業界は、世界中の人の健康を願って広い視野で未来をつくる、とてもグローバルでかっこいい業界だということを学びました。

2. 分子模型を作りながら創薬の流れを体験するワークショップ
科学技術館の職員の方と先輩社員のサポートのもと、分子模型を使って創薬の流れを体験する本格的なワークショップが行われました。まず、くすりのタネの発見から国の承認を得るまでのプロセスに加え、くすりが「カギ」として体内のタンパク質に作用する仕組みについて、喘息の例などを用いて解説がありました。ワークでは水やエタンといったシンプルな構造から始まり、二重結合による構造決定や構造式の描き方など、専門的な内容にも踏み込みました。
実際にセロトニンから片頭痛の薬を作るという模型作りを通して、複雑な化学物質の構造をより深く理解できたとのことです。作業中には先輩社員のみなさんが各テーブルを回り、適宜サポートに入ってくださいました。最後は、手元の模型とスクリーンの3Dモデルを比較して原子のサイズや色の違いを確認し、作った模型はお土産として持ち帰るという、実技を中心とした非常に充実した内容となっていました。


3. 先輩社員に話を聞きながら創薬かるたをつくるワークショップ
「創薬かるた」の制作プログラムでは、先輩社員の方々と交流しながら、参加者がそれぞれ1〜2枚の読み札を担当しました。キーワードは「国民皆保険制度」のような社会の仕組みから、「CMC(Chemistry, Manufacturing and Control )」「スクリーニング」「データサイエンス」といった専門的な技術用語まで幅広く用意されており、様々な分野が製薬に関わっていることがより伝わってきました。作成中には、先輩社員から自身の専門分野について深い解説や実際のエピソードを話していただくことができ、製薬協のツアーだからこそ聞ける有意義な話が飛び交っていました。完成した札を全体で発表・共有する時間もあり、楽しみながら製薬にまつわる多角的な知識を深めるひとときとなりました!



4.グループに分かれて先輩社員との座談会
各グループに研究や開発の現場を知る先輩社員が1〜2名ずつ加わり、座談会が行われました。どのグループも終始会話が絶えず非常に盛り上がっていました。中高時代の過ごし方や大学の学部選びといった話題では、製薬業界には薬学部の4年制・6年制だけでなく、理学部や工学部など、イメージしていたよりも幅広いバックグラウンドを持つ方々が集まっているというお話がありました。また、日々の業務の具体的な流れやチーム内での役割分担などのお話や、職場での男女比や不便を感じた経験はあるかといった質問などにも答えていただきました。進路選択のヒントからキャリアの現実的な側面まで、先輩たちの実体験に基づいた多角的な視点を知ることができ、将来を具体的にイメージする有意義な対話の時間となったようです。

参加者の声📣
- 文理で悩んでいたけど、製薬業界では文理関係なくさまざまな取り組みをしていると知って、興味関心の幅が広がった。
- 就職など、まだ考えていなかったことについてもたくさん知ることができて、より進路について調べたい、学びたいという気持ちが強まった。
- 化学が苦手で不安があったけど分子構造の模型を使ってわかりやすく解説してくださって時間があっという間でした!
- 遊びを交えて製薬に関わる事を知れたり、実際に働いている方々のお話を聞けるとても貴重な機会で楽しかったです。製薬協の方々もとても明るく話しやすかったです!最先端の研究や身近な薬についてもっと知れると楽しそうだなと思いました。
Girls Meet STEMでは、今後も企業や大学等と連携し、中高生女子の将来の選択肢を広げるための活動を続けてまいります。次回の開催もお楽しみに!